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イェイェ感あふれる60-70年代の音楽や映画、家具、グッズ、食器、デザインなど好きな方の集うサロン
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第30話 I’ll follow the SUN.

ポールが最後のヴァースを歌い終えると4人はアッサリと楽器を持ち各々が四方に手を振りながらもと来た裏の階段を駆け下りる。稀代のエンターテナー、ポールが最後まで手を振り、代わりに司会のE.Hエリックさんが現れ、慇懃無礼に「これをもって楽しいビートルズ公演を終わります。それでは皆さん御機嫌よう」とのたまい世紀のショーはお開きとあいなった。なんたる事務的対応であろう。大方は「鑑賞」を終え席をたつが約半数の少女達は半ば茫然自失としておりなかなか自身の置かれた状況を理解できないでいるか、少女同士肩を抱き合い嗚咽を漏らしている。久しぶりに見る光景である。‘66年の東京にはライブの翌日に西新宿のブート屋でビデオ購入など夢のまた夢であった。もっとも翌7月1日の夜には日テレで1日の昼公演がオンエアされるのだが。
第30話 I’ll follow the SUN._b0004696_21573319.jpg

「後の祭り感」というには余りある喪失感が館内を包み、警官たちの少女達を追い立てる声が無常にもこだまする。しかしなんという潔さであろうか、無言でチューニングをし歌いアンコールもなく去っていく。大仰なテーマ曲がかかり花火がドカンのライブやアンコールがお約束の予定調和ライブにすっかり慣らされた家井も生来の目的を果たした満足感と喪失感が去来し感慨無量であった。もっとも明後日までの残り4回のライブをすべて観るつもりではあるが初日の感慨を上回ることはないだろう。透明人間家井も少女たちととぼとぼ当時の最寄り駅であった地下鉄半蔵門線九段下方面へついて歩いた。相変わらず初日ということもあって警官たちが駅まで等間隔で居並んで「警戒」を続けている。ほんの数年後、この世代(団塊)から強烈なしっぺ返しを受けることも知らずに。
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家井は最終日の2日まで全5回の日本公演をすべてしゃぶり尽くした。関係者以外ではさすがに全部の公演を観たものはそうはいないだろうと思われる。映像が残っていないとされる2日夜の部。3日の昼夜2回の公演は回を増し、警察も暴動など杞憂であったとばかり場内もビートルズ側もリラックスした雰囲気の中行われた。プレイも段々と気合のはいったものとなり、伝説となった奇妙なダンスや四角いクールなサングラス姿のジョンの公演もこの目で拝んだ家井はもう満悦の極みであった。ケータイやパソコンがなく少々不便ではあるが、昭和41年にきて約1週間が過ぎようとして漸くそのペースにも慣れてきたところだった。(もともとその時代が好きで商売までしていた男だ)ビートルズが去った後は故郷の広島に移動しまだ若かったオカン25と生まれたばかりの自分にあってまっとうな人生を送るようなにかメッセージでも送ろうとしたのだが翌3日にフィリピン公演のためマニラに同行することした。
第30話 I’ll follow the SUN._b0004696_2159299.jpg


第30話 I’ll follow the SUN._b0004696_2224154.jpgそう、彼らは日本公演の直後に行われたマニラでマルコス元大統領、イメルダ夫人のマラカニアン宮殿での晩餐会をすっぽかしたと濡れ衣を着せられ大暴動に巻き込まれるのであった。この数日、一方的とはいえビートルズと寝食を共にしたという恩義から、その危険から守ってあげなければという正義感と義務感が芽生えていた。仮に家井がマニラで未然にその事件を食い止めたなら歴史が変わるではないかという突っ込みはやめてもらいたい。とっくにプロットは崩壊しているのだから。
by qprqpr | 2006-11-27 22:04 | 連続ブログ小説 | Comments(0)