連続ブログ小説I'LL FOLLOW THE SUN.第12話
また、29日夜のもうひとつの出来事は有名な「加山雄三訪問」であろう。東芝関係者数名とスイートを訪れた若大将は4人が退屈しのぎに描いた(描かされた?)油絵を囲み、自身のニューアルバム『ハワイの休日』を聴かせるという「暴挙」にでている。まあ、部屋ではひっきりなしに後日『リボルバー』となる新作もかけていたのでおあいこかもしれないが。
家井が感心するのはビートルズの面々は行く先々で地元の興行主関係の名士、実業家、政治家、時には慈善団体などの楽屋表敬訪問を受けている写真があるのだがどれひとつとってみても横柄な態度や大儀そうに写っているのを見たことがないのだ。もっといえばマッサージのおばさんであろうが有名人であろうが平等な態度で接しているのである。こんなことからも彼らの偉大さを垣間見ることができるのであった。
加山との面会中、加山が日本を代表する歌手、俳優であること。当然『若大将シリーズ』の話題や彼の配役がスキヤキ屋のボンボンであることなど(彼らにとってはどーでもよいこと)が東芝の通訳や呼び屋の永島を通じて交歓されていくが傍で見ている家井は世代的に別段好きでも嫌いでもなかった若き日の加山の立場を利用した無遠慮ぶりや厚顔ぶりが鼻について誰にも気づかれないよう『ハワイの休日』をターンテーブルから外した。『このまま盤を裏返すことは出来ない!』世紀の大傑作と大方が職業作曲家の書いた「季節商品」を同列に扱うことは21世紀という文明国からきた人間(透明ではあるが)には我慢がならないのであった。(関ジャニ∞からモーツアルトをつなぐDJさんはいないということ。)
このときに描いた抽象画(中央に4人のサインが!)が最近のサザビーで数千万円で取引された話は知っている人も多いかと思う。このことを地団駄踏んでいるのは離日前にエプスタインから直々に滞在時に描いた絵を全部貰いながら英国に誤返送した(後述)当時のミュージックライフ誌編集長、星加ルミ子さんであろう。(事実、先日氏にお会いしたときも惜しそうだった。。。)
家井が感心するのはビートルズの面々は行く先々で地元の興行主関係の名士、実業家、政治家、時には慈善団体などの楽屋表敬訪問を受けている写真があるのだがどれひとつとってみても横柄な態度や大儀そうに写っているのを見たことがないのだ。もっといえばマッサージのおばさんであろうが有名人であろうが平等な態度で接しているのである。こんなことからも彼らの偉大さを垣間見ることができるのであった。
加山との面会中、加山が日本を代表する歌手、俳優であること。当然『若大将シリーズ』の話題や彼の配役がスキヤキ屋のボンボンであることなど(彼らにとってはどーでもよいこと)が東芝の通訳や呼び屋の永島を通じて交歓されていくが傍で見ている家井は世代的に別段好きでも嫌いでもなかった若き日の加山の立場を利用した無遠慮ぶりや厚顔ぶりが鼻について誰にも気づかれないよう『ハワイの休日』をターンテーブルから外した。『このまま盤を裏返すことは出来ない!』世紀の大傑作と大方が職業作曲家の書いた「季節商品」を同列に扱うことは21世紀という文明国からきた人間(透明ではあるが)には我慢がならないのであった。(関ジャニ∞からモーツアルトをつなぐDJさんはいないということ。)
このときに描いた抽象画(中央に4人のサインが!)が最近のサザビーで数千万円で取引された話は知っている人も多いかと思う。このことを地団駄踏んでいるのは離日前にエプスタインから直々に滞在時に描いた絵を全部貰いながら英国に誤返送した(後述)当時のミュージックライフ誌編集長、星加ルミ子さんであろう。(事実、先日氏にお会いしたときも惜しそうだった。。。)
by qprqpr
| 2006-08-12 22:19
| 連続ブログ小説
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